タンタン

切絵作家・デザイナー タンタン

Story of Creation

 

子供の頃、フランス料理屋を営みながら古美術商としての仕事をしていた祖父のギャラリーで、沢山の古美術品を見て育ちました。

祖父の古美術品は中近東文化のオリエント考古美術品を中心として数百年~数千年前のものまであり、当時その価値の分からなかった私は、

そうした数々の骨董品の脇を、祖父や母をヒヤヒヤさせながらどたどたと走り回っていたものでした。

 

古代美術品のスケッチを重ね、大昔の人たちが「生き抜くため」に残したもののなかから、私なりに色々なことを感じ取って、

更に「時の流れ」という、人の手では生み出すことのできない普遍的な美学や哲学を学び取ったように思います。

 

今の私の作風であるオリエンタルモダンの世界は、紛れもなく、祖父が残した記憶の片鱗をかき集めて生まれてきたものです。

その中で、私の専門である切り絵の性質と組み合わせ、和っぽいけれどヨーロピアンな、

モダンだけれど古代遺跡から発掘されたような美術品のイメージを目指して日々創作に営んでいます。

 

そうした経験が、デザインに大きな影響を当てていることは勿論ですが、

漆や金箔等日本の伝統工芸技術に注目しつつある現在では、金箔そのものの魅力と、オリエント美術がおりなす普遍的な美しさとが、

私の中ではストンと繋がり、納得がいくものになっています。

 

例えば数千年前の王朝の墓から発掘されるようなもののなかには、金をふんだんに扱うものが多々あります。

現代まで再び日の目を浴びるまで眠り続け、朽ちていく最中で出来たひびやかすれ等が、金箔を扱って生まれるマットな感じや、

デザインとして下地の黒漆をわざと残す事で出来るかすれ等ととてもよく似ているのです。

そうしたことから、古代っぽさの味わいを表現したいときに、漆、金箔は欠かせないアイテムである、ということを確信しました。

それは、繊細な透かし模様にも、ダイナミックなデザインのごろっとしたパーツにも当てはまる事でした。

 

また、金箔の魅力の一つとして、24金の輝きをそのままにコーティングすることができる、という点があります。

一般的には貴金属はずしっと重い事で知られていますが、金の重厚感はそのままに、とても軽やかに、

長時間身につけていても一切負担にならない、あるいは、持ち運びがとても手軽に出来る装飾品といった、

工芸宝飾の魅力を表現できるのも、紙素材と金箔ならでは。

金の輝きは、いつの時代も、多くの人が虜になる世界。その輝きを、いくつもの工芸技術を組み合わせ、

より安価に多くの人たちにお届け出来るようになるのも、金箔の良さでもあります。そして、その金箔と一番相性が合うのは、

やはり本漆です。漆は漆で、その歴史は1万年前にまで遡り、いまだに親しまれ、物作りに取り入れられていることから、

もちの良さや、仕上がりの美しさは、普遍的に人々を魅了する世界であると言えます。

 

こうした2つの普遍的な素材に、切り絵、「透し彫り」という、これもまた大昔から、

神聖な儀式や工芸品に取り入れられた技術を用いて、洗礼された一つの工芸宝飾が生まれるのです。

眠りから目覚めた、控えめな輝きを放ちながら佇む骨董品のように・・・・

それが、アトリエタンタンの切り絵の世界。

 

美に焦がれ、光と陰を経験しながら、ようやく掴み取る一筋の光の瞬きにこそ、本物の美は宿る。

そんな美もあるのだということを、諸々の創作を通して表現し、伝えていけたらという想いで物作りに取り組んでいます。

主な活動

祖父の中近東文化を中心とした古美術品から大きな影響を受け、

幼少よりイラストに取り組む。中学の頃には切絵制作を開始し、

以来オリエンタルエレガンスとモダンな作風で、全ての線が繊細かつ

印象的に繋っていることの美しさを追求。アメリカ留学中、切絵が

言葉の垣根を越える事に気がつき、切り絵制作がライフワークとなる。

現在は切絵の可能性を広げる活動をしつつ、日本の伝統工芸の魅力を

生かしたトラディショナルモダンの世界に取り組んでいる。

 

略歴 / 東洋英和女学院卒業後アメリカ留学 / 株式会社SLD元監査役員 

出版歴 / 切り絵工房「鳥・花編」高橋書店より出版

築地本願寺出版社より「華葩しおり」発行 

​2019年Whos next パリにて出展

受賞歴 / New York Art Directors Club入選

minne×human academy Crystal Decoration 大賞部門賞受賞

公益社団法人日本図案協会主催「日図展」入選

京都デザイン協会主催「京都デザイン賞」入選

 

デザイン / ファッションブランドcantwo洋服・プレミアムグッズテキスタイルデザイン / 学校法人東洋英和女学院クリスマスカード / 

ILLUMS gift shop antina ギフトセット / 少年社中公演「slow」宣伝美術 / 東洋英和女学院中高等部「大島花子チャリティーコンサート」宣伝美術 / 

木下牧子 音楽と朗読の世界〜芥川龍之介「蜘蛛の糸」宣伝美術 / CARRY SAKASA プロダクト切絵デザイン 販売元 Inter Bussines Bridge

クリロン化成株式会社製造 防臭袋 [BOS] パッケージデザイン

 他プロダクトデザイン多数

出品・出展歴 / 六本木ヒルズ森ビル美術館フリー マーケット

プランタン銀座猫展 / ギャラリー銀座個展 / 新宿ルミネ2 / 千葉パルコ

うおがし銘茶築地新店Space「会」/ 広尾プラザ / 東急ハンズギャラリー

新宿高島屋 / 大阪高島屋 / 西宮阪急 / GEISAI東京国際フォーラム

HJF東京ビッグサイト / 渋谷ヒカリエPLUGIN 他

2019年予定  / 4月下旬  New York Manhattan Nolita店舗にて出展

秋 パリにて出展予定 他

 

講師・教材提供 / バンタンデザイン研究所 色彩・発想デザイン元講師

ホンダ技研工業、セコムホームライフ等企業のイベントにてワークショップ

資生堂新商品販売促進企画、横浜英和小学校等にて切絵教材資料提供

東洋英和女学院小学部、黒須田小学校、下野庭小学校等にて切絵教室

 

取材歴 / インファス出版STUDIOVOICE「東京ランデブー」

TBS「知っとこ!」/ 朝日新聞 / 産経新聞 / マガジンハウス出版MUTTS

MXTV「東京モノモース」/ TVK「ハマランチョ」 

関西テレビ朝日ミニドキュメンタリー番組「街角の君達」他

ステージアート / 日韓国交回復50周年記念、日本大使館・国際交流基金後援ミュージカル・コンサートイベント「Scrooge」にて会場デコレーション・舞台美術・銀座十字屋クリスマスコンサート会場デコレーション

よみうり大手町ホール クリスマスの贈り物 鈴木優人プロデュース バロック音楽とともに ホール・ステージディスプレイ  他


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切り絵デザイナー が織りなす、

新しいファッションの世界

高校卒業後アメリカに留学し様々な文化の影響を受け、

それに触発されて帰国後に切り絵デザイナーとして制作活動をスタートさせたタンタン氏。

特に中近東文化を中心とした古代美術品から大きな影響を受け、

オリエンタルエレガンスとモダンな作風を主流としている。

ここ数年、 切り絵デザインをファッションに落とし込んだ作品として

ジュエリーの制作をスタートさせ、 軽やかなつけ心地で水に強く、

丈夫な素材で出来ている紙ジュエリー “KIRIE Jewelry” や切り絵 ・ 漆 ・ 金箔の、

3つの伝統工芸技術を用い、 繊細な和洋のデザインの透かし彫りで

アンティーク風にした “HAKU( 箔 )”、

そして金箔の下に見え隠れする黒漆を残す事で古代風にした “FUWARI (ふわり)” など、

それぞれの素材感にこだわり、 古代美術をインスピレーション泉としている

切り絵デザイナーならではのコンセプチュアルな世界観を表現している。

 

一方、 ファンタジー感溢れる売れ筋商品のデザインも手掛けている。

代表的な商品として、 逆さに開いたり閉じたりすることができる傘ブランド “CARRY saKASA”。

販売元であるインタービジネスブリッジとのコラボレーションにより実現した、

雨の日が楽しくなる月夜の傘は、 これまでにないアートとファッションの融合として、

日常生活の中で楽しむことができるアイテムとなっている。

 

そして最近では海外での作品発表にも積極的に取り組んでおり、 2019 年フランスのパリで開催されているファッション展示会 “フーズ ・ ネクスト” を皮切りに、 2020 年 1 月には、 同じくパリにて開催されている “メゾン ・ エ ・オブジェ” にも出展予定。日本の伝統工芸技術をファッション&インテリアアイテムに落とし込み、世界で発信していく。 切り絵デザイナータンタンの創作の世界はますます広がりを見せている。

​(繊研新聞 10月発行「PLUG IN TIMESより)

© 1998 Atelier TanTan

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